北高上緑地.愛

里山は、多くの命の居場所になっています。日進市中心部に位置する貴重な里山・北高上緑地。一部エリアとはいえ、そこを宅地開発しようという計画には賛同できません。次世代に〝あるがままの自然〟を引き継いでいきたいと思います。

■北高上緑地の保全を求める「集い」を開きました

 北高上緑地(8.6㌶)内にある中部電力パワーグリッド社の所有地(0.3㌶)について、同社が不動産業者に売却する意向を固めている問題で、市民団体・北高上緑地を愛する市民の会は16日、日進市内で「北高上緑地の環境を次世代につなげる集い❹『今、どうなっているの?』に答える報告&討論会」を開きました。

     

 同社所有地については、市と同社が契約を結んだ2010年以降、同社が市に無償貸与してきましたが、今春、その所有地で測量が始まったのを機に、市民らが情報公開請求などさまざまな調査・研究活動を続け、市長や同社社長宛てに「現状のまま保全してほしい」と要望してきました。

 こうした活動の中で、同社が業者と用地売買についての協議を進めていること、同社が希望すればいつでも契約が解除されてしまうという契約内容になっていること、市と同社のこれまでの協議内容などが徐々に明らかになってきています。
 「集い」には30人を超す市民が参加。同会からこれまでの経過、会の活動などが紹介され、「事態は緊迫している」という報告がありました。
 この中で、「売却されようとしている同社の所有地は0.3㌶で北高上緑地全体の3.5%に過ぎず、影響は小さい」とする意見が一部で出ていることに対し、環境や生物多様性の問題など具体的な事例を基に「代替が効かない貴重な自然であり、影響は決して小さくない」と反論。「狭い、広いではなく、その土地が持つ意義をきちんと評価して保全していかないと、日進市の緑は守ることができない」と訴えました。

 

 この後、参加者も加わって討論に移り、「自然豊かな日進が好きで名古屋から転入してきたのに、どんどん緑がなくなっていく」と現状を嘆く声、「かつて東部丘陵でトラストにかかわったが、いったんは開発を止めることができても、こうした運動がなくなると、再び自然が削られる事態が生まれる」などとして、運動の重要性を訴える声が相次ぎました。
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